2014年12月29日月曜日

ひな飾り用の赤毛氈(もうせん)の知識

ひな飾りといえば赤い毛氈(もうせん)をイメージされる方も多いでしょう。





神社仏閣、お茶の席や式場、旅館などで見かけることも多いお馴染みのものですね。

ひな人形用としては、どのような毛氈をお使いいただいても全く構いませんが、人形店でひな人形用のものとして売られている商品には次のような特徴があります。

2014年12月27日土曜日

有職雛シンプル金屏風セット(小十番親王サイズ)

有職雛のシンプルな金屏風セットです。

お人形は小十番親王サイズで殿3×姫3の9通りから選択可能になっています。

金沢箔金屏風13号、和紙燭台35号、前飾り「寿宝」(麻の葉に梅)、桜橘「栄」30号、赤毛氈の組み合わせです。


有職雛シンプル金屏風セット(三五親王サイズ)

金屏風とお道具をセットにした親王飾りです。

お人形は三五親王サイズで殿2×姫2の4通りから選択可能になっています。

金沢箔金屏風11号、棗式黒ぼんぼり、前飾り(溜塗、毬・桜に石見)、桜橘「優花」20号、赤毛氈の組み合わせです。





2014年12月25日木曜日

有職雛のご紹介(2)

(続き)

東籬のお人形は受注生産品。職人が手作りで仕上げています。

衣装は古来から伝わる装束の決まり「有職故実(ゆうそくこじつ)」に従った、
平安時代から続く正装です。いずれも有職文様(ゆうそくもんよう)が入っています。
有職文様の例。種類は沢山ありますが、地文の上に丸文を重ねるのがポピュラーなもののひとつです。


服装の規定は、現代でいうならドレスコードということになりましょうか。
官位職制などで着られる素材や種類、文様が細かく決められていました。

身近なところで言えば、地鎮祭などで神主さんが着る装束でも有職柄(神主用の色柄になります)は見ることができますし、テレビの歴史ドラマなど宮中に参内するシーンなどで目にしたことがあるはずです。

お人形の衣装素材は化繊(主にポリエステル)です。正絹(シルク)になると価格がグンと跳ね上がってしまうことも理由としてありますが、絹はカビや虫食いなどに弱く、保管・管理には非常に気を使わなければならず、和服を着る機会が少なくなった現代では、絹の取扱いに慣れていない方も多いと思われますので、身の回りにたくさんあって取扱いのしやすい素材ということで選びました。

ただし頭や芯材に天然素材を使っているパーツがありますので、全くメンテナンスフリーというわけではありませんが、市販の防虫剤でじゅうぶん対応可能です。カビ対策には乾燥剤をおすすめしております。

男雛は束帯と呼ばれる男性の正装。以下写真例は小十番(大きい方)です。



ベルトの部分は石帯と呼ばれます。背中の帯を止める役割もあります。飾りとして腰の部分の右側に「魚袋(ぎょたい)」、右側にメノウなどの石の飾りがついていましたが、これも再現しています。それぞれ種類やデザインは細かい決まりがあります。

前の部分に垂れ下がっているのは平緒。刀をとめる役割で、前に垂らす部分は別パーツになっています。お人形では京組紐を使っています。

女性は十二単。十二単とはいいますが、12枚も重ね着しているわけではなく(一時期重ねの枚数を競ったこともあったようです)、平安時代に襲(かさね)は五枚という決まりができてからは現代までそれが続いています。

袖と襟に幾重にもなった部分が見えますが、ここが襲になります。



襲(かさね)には「色目」という色の組み合わせがあり、たくさんの名前がついた組み合わせがあります。

東籬の有職雛では表着・唐衣の色に合わせて「皆紅(みなくれない)」「紅の匂い(くれないのにおい)」「紫の匂い(むらさきのにおい)」という色目を採用しています。

写真例の色目は「皆紅」。すべて紅色で統一しています。

お顔ですが、三五サイズと小十番ではお顔が異なります。
それぞれサイズに合わせたお顔ですので交換等はできません。



いずれもいわゆる「本頭(ほんがしら)」。石膏で型を取り、目や口を彫り出す製法で作られたものです。

次の写真は付属品の小道具です。


男雛用の冠、笏(しゃく)、刀、冠をとめる紐、女雛用の檜扇(ひおうぎ)が付属します。冠はプラスティック製。檜扇と笏は木製です。

以上がお人形の仕様となります。
次回以降は個別の商品について説明していこうと思います。

2014年12月23日火曜日

有職雛のご紹介(1)

東籬の有職雛(ゆうそくびな)について。

現代のライフスタイルを考慮し、大きさと扱いやすさを旨としつつ、
手作りの暖かさと高級感を損なわないようバランスを取りました。

宮廷の決まり事「有職故実(ゆうそくこじつ)」に則った「有職柄」の衣装、
昔の「ドレスコード」にのっとった正装とでもいいましょうか。


あまり派手にならず、きらびやかさを抑えながらも威厳のあるお衣装です。

それぞれの家庭に合わせられるよう「余白」をあえて作りました
お雛様ペアだけの単品だけでも購入できるようにしたり、
セット品の場合でも毛氈に金屏風という非常にシンプルな構成にしてあります。
このシンプルさを楽しむのもよいでしょうし、あとから買い足す楽しみもできます。

「主張はしないが存在感がある」お雛様を目指しました。

サイズは「三五」と「小十番」の2種。
それぞれ男女の色のバリエーションがありますが、組み合わせは固定してませんので、自由にお選びいただけます。

写真は組み合わせの一例です。比較用に30cm定規を一緒に写しました。












次は飾り付けの例です。
屏風に雪洞や桜橘など、お飾りもいくつか用意しております。



続編ではディテールについてご説明しようと思います。
(2へ続く)


【ご挨拶】お雛様のオンライン販売を始めました

東籬(とうり)と申します。

この度、ネット上で雛人形、五月人形、雑貨の販売を始める運びとなりました。

本ブログでは、商品情報、入荷・出荷などの情報をお届けします。

基礎知識からトリビア、普段興味のあることなども書いていけたらいいなと考えております。

販売の方は準備が整ったところから順次始めていきます。

何卒よろしくお願いいたします。