東籬について

「東籬(とうり)」の名前にて新しくオンライン専業の人形店を始めました。

「東籬」は、田園詩人とうたわれた陶淵明の漢詩の一節「菊を采る東籬の下、悠然として南山を見る」からとりました。

籬は「まがき」の意。竹や柴で編んだ垣根のことです。

さて、一口に節句人形といってもその歴史から色々な顔・表情を持っています。地域による違いもあるでしょうし、個々人の解釈の仕方も様々あるでしょう。

私自身は節句人形は「知識のハブ」、「教材」であると考えております。

日本全体あるいは地域の伝統や習慣はもちろん、素材などを通して「ものづくり」や社会との関わりなど、学べることがたくさんつまったもの、と捉えています。

節句人形は親御さんやおじいちゃん・おばあちゃんにとっては、お子様の健やかな成長を祈念して飾るものでありますが、お子様はお子様で人形そのものや行事を通じて得るもの、感じるものがあることでしょう。

私たち大人は、成長に応じてちょっとした後押しをしてやれば、そこから色々な枝葉が広がり、将来の可能性につなげてあげることができるはずです。

当店の節句人形がそのお手伝いをできればこの上ない幸いです。